※本記事には、プロモーションを含みます。
管理栄養士として働くなかで
「自分の年齢やキャリアに見合った年収はどのくらいなの?」
「今後どのように収入を増やしていけるのかな?」
と気になる方も多いのではないでしょうか。本記事では、管理栄養士の年齢別での年収を最新の統計データをもとに詳しく解説します。
20代から50代・60代までの年収推移だけでなく、職域や学歴による収入の違い、さらに年収をアップさせるための具体的な方法についてもお伝えします。
また、私自身の管理栄養士としての経験談も交えながら、資格手当や職場環境による年収差・さらに副業や転職で収入を増やすためのリアルなポイントを共有。
キャリアをさらに豊かにしたいと考えるあなたの背中を押す情報をお届けします。ぜひ、この先を読み進め、未来の選択肢を広げるヒントを見つけてください!
栄養士(管理栄養士も含む)の年齢別の平均年収は?
令和5年の賃金構造基本統計調査によると、栄養士(管理栄養士も含む)の平均年収は、390.2万円でした。年齢別での平均年収は下記のとおりです。
<栄養士の年齢別平均年収推移(令和5年度の調査)>
25~29歳では350万円、30~34歳では400万円ほどが一般的であるようです。
同調査によると、日本の民間企業に勤める正社員の平均年収は約432万円。
つまり、栄養士・管理栄養士は、ほかの職業よりも年収が低いってことだね💦
保育士・看護師と比較して栄養士は一番時給が低い…
栄養士と管理栄養士を含めた「栄養士」のくくりで経験年数に応じた時給は下記のとおりです。比較対象として保育士と看護師の時給も示しています。
【栄養士の経験年数別の平均賃金(時給換算)|保育士・看護師との比較】(円)
経験年数 | 0年 | 1年 | 2年 | 3年 | 5年 | 10年 | 20年 |
栄養士 | 1092円 | 1257円 | 1378円 | 1399円 | 1473円 | 1605円 | 1999円 |
保育士 | 1169円 | 1346円 | 1475円 | 1497円 | 1577円 | 1718円 | 2140円 |
看護師 | 1438円 | 1655円 | 1815円 | 1842円 | 1940円 | 2114円 | 2633円 |
参照:「賃金構造基本統計調査による職種別平均賃金(時給換算) 」/厚生労働省
いずれの経験年数であっても、保育士や看護師と比較すると、栄養士は低時給であることがわかります。
保育士の待遇は年々改善されていますが、栄養士は、変わらない印象が…。スキルアップをして価値向上を目指したいですね。
栄養士よりも管理栄養士のほうが年収は高い?
職場によっては、栄養士と管理栄養士では資格手当に大きな差がある場合があります。
実際に私が勤めていた給食委託会社では、資格手当が栄養士5千円、管理栄養士3万円でした。同じ仕事をしても月に2.5万円の差が。年間にして30万もの差がありましたよ。
栄養士よりも専門的な知識を要する管理栄養士を持っていた方が、食の専門家として対応できる幅が広がります。年収アップにもつながりやすいと言えるでしょう。具体的な栄養士と管理栄養士の業務範囲の違いについては下記で解説していますよ。
一方で、2021年に行われた「管理栄養士の学歴及び職域と年収に関する疫学調査」によると、栄養士の平均年収と管理栄養士の平均年収は350万円と同等との調査結果もあります(下記の表)。
【栄養士と管理栄養士の年齢別平均年収(中央値)】(万円)
年代 | 栄養士の年収 | 管理栄養士の年収 |
20代 | 250万円 | 250万円 |
30代 | 350万円 | 350万円 |
40代 | 450万円 | 450万円 |
50代 | 600万円 | 550万円 |
60代 | 350万円 | 450万円 |
全体 | 350万円 | 350万円 |
参照:「管理栄養士の学歴及び職域と年収に関する疫学調査 表 5.主たる業務に必要な資格 /厚生労働科学研究成果データベース
国家資格である管理栄養士のほうが高年収にならなかった要因は、調査対象の栄養士の職域で最も多いのが年収が高めの(77%)公務員であるのに対し、管理栄養士は年収が公務員よりも低水準な医療が最も多かった(43%)点が考えられるとのこと。
栄養士・管理栄養士は、業種・職域による年収の差が大きいようですね!
【年齢別】管理栄養士の最終学歴ごとの年収は?
管理栄養士は大学を卒業した場合や短大を卒業した場合など、最終学歴によって年収の違いはあるのでしょうか?2021年度の調査結果があったので見てみましょう。
【年齢別:最終学歴による管理栄養士の平均年収(中央値)】(万円)
専門学校 | 短期大学 | 専攻科 | 大学 | 大学院(修士) | |
20代 | 250万円 | 250万円 | 250万円 | 250万円 | 350万円 |
30代 | 350万円 | 350万円 | 350万円 | 350万円 | 450万円 |
40代 | 450万円 | 450万円 | 350万円 | 450万円 | 550万円 |
50代 | 450万円 | 550万円 | 450万円 | 550万円 | 650万円 |
60代 | 450万円 | 350万円 | 150万円 | 450万円 | 650万円 |
平均 | 350万円 | 450万円 | 350万円 | 350万円 | 450万円 |
参照:「管理栄養士の学歴及び職域と年収に関する疫学調査 表7.最終学歴別年収」/厚生労働科学研究成果データベース
最終学歴による年収の違いはいずれの年代においても「大学院(修士)卒」の管理栄養士が高収入でした。一般的には、学歴に比例して年収も高くなる傾向がありますが、本調査では、平均年収(中央値)が大学院と短大卒で同じ450万円となっています。
大学が専門学校と専攻科と同じ350万円だった要因は、年齢が年収に影響していると考えられます。短期大学卒の平均年齢が約47歳であるのに対し、大学卒は約34歳と若かったのです。詳細な要因は不明ですが、職域や経験年数などが影響しているものと見られます。
私は短大に行きましたが、確かに社会人入学の人がたくさんいましたね。卒業後は栄養士の資格を活かして自身のビジネスに活かしたり、栄養教諭として就職して、実践的に栄養士の資格を活かしている方が多かったです。
やはり、栄養士・管理栄養士は、経験や職域による年収の差が大きいようです、次の章で、職域による年収の差を紹介します。
【年齢別】管理栄養士の業種(職域)による年収の差
職域ごとの管理栄養士の年収を年齢別に示したのが下記の表です。表の右に行くほど高額の傾向があります。
【年齢別:管理栄養士の業種(職域)による平均年収(中央値)】(万円)
【年齢別:管理栄養士の業種(職域)による平均年収(中央値)】(万円)
フリーランス | 医療 | 福祉 | 給食 | 企業 | 教育(食育) | 行政 | 研究(教育) | その他 | |
20代 | 250万円 | 250万円 | 250万円 | 250万円 | 250万円 | 350万円 | 250万円 | 250万円 | 350万円 |
30代 | 150万円 | 350万円 | 350万円 | 350万円 | 350万円 | 450万円 | 350万円 | 450万円 | 350万円 |
40代 | 150万円 | 450万円 | 350万円 | 350万円 | 450万円 | 550万円 | 550万円 | 550万円 | 450万円 |
50代 | 50万円 | 550万円 | 350万円 | 550万円 | 550万円 | 650万円 | 650万円 | 650万円 | 450万円 |
60代 | 150万円 | 350万円 | 350万円 | 350万円 | 350万円 | 350万円 | 550万円 | 650万円 | 350万円 |
全体 | 150万円 | 350万円 | 350万円 | 350万円 | 350万円 | 450万円 | 450万円 | 550万円 | 350万円 |
参照:「管理栄養士の学歴及び職域と年収に関する疫学調査 表 8.職域別年収」/神奈川県立保健福祉大学
教育(食育)や行政・研究(教育)といったおもに公務員や公務所に勤める50代・60代が650万円と高収入でした。
なお、20代のスタート地点では、教育(食育)だけが350万円でしたが、その他の職域では250万円でした。初任給は、民間企業と公務員の差はほとんどないようです。
以前勤めていた給食委託会社では、欠員が多かったので残業やヘルプを頑張れば月50万以上も狙える職場でした。(かなりブラックですが…)若いうちは、体力勝負で稼ぐ道もありますが、長くは続かないでしょうね。
フリーランスの報酬は青天井ではありますが、実態は厳しいようですね。しかし、なかにはフリー管理栄養士として年収1000万円以上を稼いでいるすごい人もいます。フリーランスになりたい方はエネルギッシュな20代のうちにチャレンジするのがよさそうです。
【年齢別】栄養士の平均給料(月収)・ボーナスは?
令和5年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)の結果をもとに栄養士(管理栄養士も含む)の平均給料(月収)とボーナスを確認してみましょう。下記では、経験年数5~9年の医療に従事している栄養士・管理栄養士のデータを紹介します。
【年齢別:栄養士(管理栄養士も含む)の平均月収とボーナス】
年齢 | 月給 | 年間ボーナスなど |
25~29歳 | 231,000円 | 583,000円 |
30~34歳 | 247,000円 | 691,000円 |
35~39歳 | 264,000円 | 702,000円 |
40~44歳 | 263,000円 | 734,000円 |
45~49歳 | 239,000円 | 467,000円 |
50~54歳 | 271,000円 | 660,000円 |
55~59歳 | 246,000円 | 720,000円 |
60~64歳 | 246,000円 | 1,391,000円 |
65~69歳 | 244,000円 | 479,000円 |
全体 | 245,000円 | 646,000円 |
参照「令和5年賃金構造基本統計調査」/厚生労働省
※経験年数5~9年の医療に従事している栄養士の場合を表示しています。
※月給は所定内給与額、年間ボーナスは年間賞与その他特別給与額を参照。千円以下は切り捨てて表示しています。
上記で示した医療分野の栄養士(管理栄養士も含む)では、年齢が上がるにつれて少しずつ昇給していますが、全体を通して月給30万円を超えることはありません。しかし、ボーナスは年々大きく増えていく傾向があるようです。
経験年数を5~9年に限定せず、栄養士(管理栄養士も含む)全体の平均給料(月収)は約25.6万円、平均ボーナスは約68.4万円でした。
上記の給料(月収)には、時間外手当も含まれています。社会保険料などが引かれた手取りは8割程度になるので20万円ほどが一般的でしょう。
管理栄養士が年収を上げるには?
比較的低年収な給食委託会社や社会福祉法人・医療法人といった職場は、長く務めると定期的な昇給が期待できます。しかし、現状も豊かにしたいですよね。よりスピーディに年収を上げる方法を3つご紹介します。
年収アップの方法1:副業をする
時間に余裕がある場合は、副業で副収入を得る方法があります。出勤が必要なアルバイトだけでなく、パソコンがあれば在宅ワークも可能です。
栄養の知識を活かした、WEB上の記事の執筆や、レシピ作成・栄養価計算といった求人がでているので、チェックしてみるとよいでしょう。
私もライターとして副業をしていました。講座を受講してスキルを高めた結果、本業よりも稼げる自信がついたので独立に至りました!
ライターとして効率よく副業したい人は、高単価ライターのスキルを身につけるのがおすすめです。のように独立の道をたどる人もたくさんいますよ!
栄養士・管理栄養士が取り組みやすい副業については下記をご覧ください↓
「【管理栄養士の副業2024】おすすめ11選!実際に稼げた在宅ワークや失敗しない選び方・サービスも紹介」
年収アップの方法2:認定資格を取得する
認定資格を取得して専門性を高めれば、現在の職場での地位向上による年収アップが狙える場合があります。
また、転職の際にも認定資格は給料の交渉材料となるので、年収だけでなくスキルアップにもつながるでしょう。
認定資格の詳細については下記で解説しています↓
「【管理栄養士のキャリア形成】実体験や他業種転職への事例も紹介」
年収アップの方法3:好待遇な職場に転職する
よりよい条件で働きたいなら、好条件の職場に飛び込むのが近道でしょう。しかし、自力での転職活動では、好待遇の職場を探すのも一苦労です。
転職エージェントを通せば、ネット検索では出てこない求人情報が手に入り、詳細な条件も確認できます。自分の強みをうまく言語化できない人も、転職のプロが企業との仲介をしてくれるので、安心です。お金をかけずに利用できるので、一度相談してみてはいかがでしょうか。
おすすめの転職サイトについては
に綴っています。まとめ:栄養士(管理栄養士含む)の年齢別年収と現状改善のポイント
とくに管理栄養士は、職場の選択肢を広げる資格であるため、キャリアの方向性を明確にしたうえで戦略的に動くことが重要です。
最後に、栄養士や管理栄養士はその専門性ゆえに食と健康の分野で社会的な貢献度が高い職業です。今後のキャリアプランに役立つ情報を積極的に収集し、自身のスキルや経験を最大限に活かして、より充実した働き方を目指してみてはいかがでしょうか。
コメント