共感力でAIに勝つ!管理栄養士は将来なくなる心配なし!新たに生まれる働き方とは?

将来管理栄養士はなくならない! キャリア

※本サイトは、プロモーションを含みます。

 

2022年頃からChatGPTをはじめとしたAI(人工知能)の普及が進み、年々進化を遂げています。

もも
管理栄養士A子

将来、管理栄養士の仕事がなくなるのでは!?

と不安に思っている方もいるでしょう。

でも大丈夫。管理栄養士の職業は、将来なくなりません!

むしろ、AIを使いこなして“管理栄養士の可能性を広げるチャンス”ともいわれています。

人間の強みである「共感力」なしに、健康問題を抱える人々の食事改善はあり得ません!その理由を紐解いていきましょう。

「管理栄養士が将来必要なくなる?」と不安を抱く2つの要素とは?

不安な栄養士

「将来、管理栄養士の仕事がなくなるのでは?」と不安になる要素は、おもに以下の2つです。

①毎年誕生する管理栄養士は約1万人!就職先がなくなるのでは?
②AIに管理栄養士の仕事を奪われるのでは?
それぞれ、詳細を解説します。

疑問1:毎年誕生する管理栄養士は約1万人!就職先がなくなるのでは?

受験者数 合格者数 合格率
平成30年 17,222人 10,472人 60.8%
平成31年 17,864人 10,796人 60.4%
令和2年 15,943人 9,874人 61.9%
令和3年 16,019人 10,292人 64.2%

参照:「第36回管理栄養士国家試験の結果について」/厚生労働省

上記の表のとおり、管理栄養士の国家資格の合格率は60%以上と高い合格率であり、毎年約1万人の管理栄養士が誕生しています。そのため「飽和状態で、働く職場がなくなってしまうのではないか?」と不安な声が上がっているようです。

一方で、管理栄養士の需要は増えています。日本は急激な高齢化が進んでいる点や社会の健康意識の高まりから、病院や福祉施設での栄養指導や健康的な食品の開発など人材が求められ続けているのです。

疑問2:AIに管理栄養士の仕事を奪われるのでは?

年々AI(人工知能)の精度が上がり、一般社会にも普及が進んでいるため「将来、管理栄養士は必要なくなるのでは?」との声が上がっています。

最近では、AI搭載の食事管理アプリを利用して健康づくりに役立てている一般人の方も増えているようです。

画像認識のAIが進化しており、食事の写真をスマートフォンで撮影するだけで自動的に栄養計算できる機能もあります。管理栄養士の業務の核である栄養診断もAIが担う時代が来るかもしれません。

フリー管理栄養士emimi
フリー管理栄養士emimi

私も最近アプリを利用し始めましたが、日々の食事内容を入力するとカロリーや栄養素の過不足が数値でわかるので、食事の改善に役立っています。AIのお姉さんが「すごいですね!」とかやる気の出るアドバイスをくれるのもモチベーション維持対策もバッチリです(^^)

一方で、たくさんの専門家が「管理栄養士の職業が将来なくなる心配はいらない!」と断言しています。その理由は、つぎの章で深堀していきましょう。

将来も管理栄養士の仕事はなくならない!

AI(人工知能)が普及しても、管理栄養士の仕事がなくならない理由は、つぎの2つがあります。

・管理栄養士にしかできない役割がある
・AI導入のハードルの高さ

それぞれ、詳細を解説していきましょう。

管理栄養士にしかできない4つの役割とは?

信頼関係

AI(人工知能)は、ルールに沿った作業や大量のデータ処理を得意としていますが、苦手なこともあります。管理栄養士にしか担えない役割を4つご紹介します。

①状況に応じた「臨機応変な対応」
②「感情」に訴えるコミュニケーション
③課題を見つける「察知力」
④適切なデータを「収集する作業」
それぞれ、詳細を解説します。

役割1:状況に応じた「臨機応変な対応」

医療や介護・保育といった”人と関わる現場”では、突発的なアクシデントや体調不良がよく起こります。

ときには、多少栄養バランスを崩してでも“食べる相手の気持ちに寄り添って”食事を提案する柔軟性も必要です。

管理栄養士には、状況に合わせた臨機応変な対応が求められますが、AI(人工知能)は相手の感情や状況に合わせた献立作成はできません。

思いやりや臨機応変な対応は人間にしかない強みです。

役割2:「感情」に訴えるコミュニケーション

患者さんや施設の利用者さん・保育園の園児など直接コミュニーケーションをするのも管理栄養士の大切な仕事です。

患者さんや利用者さんの場合、健康に不安を感じています。管理栄養士は、相手の感情に共感を示して「安心感」を与えられる存在です。

ヒアリングをして不安を吐き出してもらったり、漠然としたモヤモヤを取り除いたりもできます。

AI(人工知能)は感情を読み取る能力が低いので、「感情」に訴えるコミュニケーションは管理栄養士ならではの強みでしょう。

役割3:課題を見つける「察知力」

私たち人間は、目の前にいる人の表情や話の流れ、その場の空気感を読み取り、違和感や問題点に気づく「察知力」があります。

一方でAI(人工知能)は、自ら問題点に気づけません。作業内容や条件を人間が設定しないと機能しないのです。

対象者の異変にいち早く気づき、早期発見・早期治療につなげることは管理栄養士(人間)にしかできません。

役割4:適切なデータを「収集する作業」

2024年3月段階でのAI(人工知能)は、仕事内容を何度も何度も教育して、やっとできるようになる特化型が主流です。

なかでも「ディープラーニング(深層学習)」の技術が急激に進化を遂げています。人間の脳神経回路のような仕組みで、膨大なデータから的確な判断を導くのが得意です。

特定のがんの診断においては、医師よりもAIのほうが正確性が高いともいわれています。

しかし、元となる良質なデータがなくては、AIは解析できません。

適切なデータを集める作業は、管理栄養士が行う必要があるのです。

管理栄養士の代わりにAI導入が非現実的な4つの壁とは?

ハードルが高い様子

「将来、管理栄養士の仕事をAIに奪われる心配はない」といえるのは、AI(人工知能)を導入するハードルが高い現実もあります。

具体的な壁はつぎの4つです。

①導入に高額なコストがかかる
②責任の所在があいまい
③リスクマネジメントが難しい
④情報が漏れる危険性がある

それぞれの詳細を解説します。

理由1.導入に高額なコストがかかる

AI(人工知能)を導入するには、高額なコストがかかります。AIが長期的にみれば高い費用対効果が挙げられる可能性が高いでしょう。

しかし、高額な初期投資に加えて毎月の利用料もかかるため、資金力のある大手企業での導入に留まる可能性が高いです。

さらに、今までの業務内容の見直しやシステムの移行、新システムの習得に膨大な時間コストもかかるので、一般化するのはハードルが高いでしょう。

理由2.責任の所在があいまい

2024年3月現在、AI(人工知能)の判断により生じたトラブルの責任の所在を記した法律はありません。

そのため、AIによる誤った情報提供があった場合、会社(病院など)が責任を問われるリスクがあります。

年々、AIの精度が上がっているとはいえ、人間による最終チェックをせずAIに管理栄養士業務を丸投げするには、リスクが大きすぎるでしょう。

理由3.リスクマネジメントが難しい

AI(人工知能)ツールは、患者情報や会社(病院など)の需要な情報を取り扱います。そのため、問題が生じた場合に現場が混乱してしまう可能性が高いです。

AIに問題が生じた場合、どんな影響があるのかを考え、どのように対処するのかを整備して周知しておく必要があります。

規模によっては、リスク管理部門を設置して、マニュアルや管理体制を構築する必要もあるでしょう。新たな人件費がかかる可能性があるので、中小企業の導入は現実的ではありません。

理由4.情報が漏れる危険性がある

AI(人工知能)ツールから、患者情報などの機密情報が漏洩する危険性もあります。

第三者によるサイバー攻撃を受けたり、ツールの扱いが不慣れな社員により誤って外部に情報を流出する可能性もあるでしょう。

会社(病院など)の信頼を失いかねないので、栄養課にAIを導入するのは慎重になるケースが多いと考えられます。

将来的に仕事がなくなる心配なし!AIに任せられる管理栄養士業務は?

仕事の効率化

将来的に、AIに任せられるおもな管理栄養士業務は、以下のとおりです。

・献立作成
・栄養価計算
・セミナーの資料の骨格作り
・掲示物の作成
・帳簿処理
・発注作業
・食事のアドバイス など
AIをうまく活用すれば、栄養士業務が効率化でき、よりクリエイティブな業務に注力できるようになるでしょう。
機械化できる業務はAIに任せた分、きめ細やかなコミュニケーションといった業務に時間をかけられるので、より質の高い栄養管理が提供できるはずです。
しかし、まだまだAIによる回答が絶対的に正解とは限りません。あくまでAIが導き出した答えは、”下書き”と捉えて最終的なチェックは、人間が行うべきだと考えます。

仕事がなくなるどころか、管理栄養士の将来性は広がっている!

明るい未来

管理栄養士は、とあるビジネス雑誌によるランキングにおいて「需要が伸びる医療職」9位にランクインしています。一方で、「需要が減る医療職」の8位にも登場しており、管理栄養士の将来性については意見が分かれているのが現状です。

ただし、一つ言えることは、人間がAI(人工知能)を開発した目的は「仕事を効率化するため」にすぎません。うまく活用すれば、より良い栄養管理でできるようになります。

また、AIが普及してきたからこそニーズが高まる分野や新たな職業も生まれているので確認してみましょう。

「乳幼児と高齢の方たちの食事の提案」のニーズがある

AI(人工知能)を活用した食事管理アプリが普及していますが、乳幼児や高齢者については、管理栄養士による食事管理が求められています。

スマートフォンを使いこなせる世代では、食事管理アプリの使用から食事や生活状況のデータを収集できます。しかし、乳幼児や高齢者のデータは集まりにくいのです。

管理栄養士には、子どもが目で見てワクワクする食事や、高齢者の持病・生活スタイルに寄り添ったメニューの提案など、AIにはマネできないきめ細やかな対応が求められます。

「管理栄養士としてAIの新サービス開発に携わる」新しい働き方も!

今後、AIを活用して管理栄養士の業務の効率化をはかるためには、現場経験のある管理栄養士の声が欠かせません。

管理栄養士が抱える大変さ・改善点は、現場の人間にしかわからないからです。

AIを”脅威”と捉えるのではなく、うまく活用してより働きやすい現場をつくるための開発側で活躍する道もあります。

(参考:「【講演レポート #05】AI時代の到来、 現場に求められる”共感力”とは?」/公益財団法人 日本栄養士会)

食事改善の一歩は、AIにはない管理栄養士の「共感力」があってこそ!

将来性がある様子

「将来、管理栄養士の仕事をAIに奪われるのではないか?」と危機感を抱いていた方は、不安が払しょくされたのではないでしょうか?

栄養業務の一番の目的は、食事の改善により健康を維持・増進して病気の悪化を防ぐことです。

いくら正しい情報があったとしても、対象者が必要性を感じて行動を変えなければ結果は一つも変わりません。

AIの一番の欠点は、共感が苦手なことです。

信頼できる管理栄養士からわかりやすく説明を受け、時には「すごいですね!」「大変な時期ですよね」「大丈夫ですよ」共感されることで、「よし!やってみるか!」と気持ちが動くものです。

一方で、AIには感情がないため人の心を動かすコメントはできません。

人々の健康改善を実現できるのは、管理栄養士が人間の強みである「共感力」を活かしてこそでしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました