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管理栄養士の転職先は栄養指導を行う病院や、調理を行う給食委託会社が一般的ですが、最近の求人を見ると、在宅で働ける管理栄養士ライターや、美容業界・一般企業での仕事も掲載されています。
せっかく転職するならやりがいを感じられる職場で働きたいですよね。今回は、3回転職した筆者の経験談も交えて独断と偏見で選んだ7つの職業を紹介します。業務内容やメリット・デメリット・職員との人間関係についても触れているのでチェックしてみてください。
管理栄養士におすすめの転職先7選
管理栄養士といってもみんな違った興味や得意・性格があるので、一概におすすめの転職先を提示できません。そのため、下記の7つのタイプ別におすすめの転職先をピックアップしてみました。筆者の実体験も紹介しているので、参考になれば幸いです。
1.在宅で働きたい方は
「管理栄養士ライター」
2.カラダを動かすのが好きな方は
「スポーツジム」
3.美容が好きな方は
「エステ・美容クリニック」
4.臨床栄養に携わりたい方は
「病院」
5.いろんな現場を経験したい方は
「給食委託会社」
6.子どもの食に携わりたい方は
「保育・児童施設」
7.高待遇を目指すなら
「大手企業(食品メーカー)」
1.在宅で働きたい人におすすめな「管理栄養士ライター」
人間関係で悩みたくない、在宅で働きたい方は、管理栄養士ライターがおすすめです。パソコン1台とWI-FI環境があれば場所を選ばないので、通勤不要で仕事の合間に家事ができます。
正しい日本語と基本的なパソコンスキルがあれば気軽に始められる仕事です。
・WEB上の記事の執筆(健康コラム・レシピ記事など)
・管理栄養士として記事の監修
・美容健康商材の広告文作成 など
私は、管理栄養士ライターとして活動していますが、副業からのスタートでした。初めは実績もスキルもなかったので、4か月目くらいまでは時給100円以下になることも…。ライターを目指す場合は、いきなり転職ではなく、副業からスタートして稼いでいけそうな見込みがついてから、本業を辞めることをおすすめします。
2.カラダを動かすのが好きな方におすすめな「スポーツジム」
近年ボディメイクやダイエットのために、運動だけでなく食事管理を行うスポーツジムが増えています。食のプロとして管理栄養士を募集しており、スポーツが好きな方・スポーツ栄養に興味のある方におすすめの転職先です。
・利用者さんへの食事の個別指導
・問い合わせへの対応
・受付業務
・事務作業
・施設内にある商品の販売業務
・トレーニングマシンのメンテナンス
・清掃
・インストラクター業務
・イベントでの講演や食育指導
・SNSの投稿 など
3.美容が好きな方におすすめな「エステ・美容クリニック」
美容に興味がある方は、エステや美容クリニックへ転職する道もあります。調理業務がないケースが大半なので、厨房業務に抵抗がある方にも向いているでしょう。
・栄養アドバイス
・栄養管理
・栄養カウンセリング
・施術や治療のサポート
・受付業務
・患者さんへの施術内容や料金の説明
・エステやクリニックで扱う商品の説明など
4.臨床栄養に携わりたい方におすすめな「病院」
病院の管理栄養士は、外来もしくは入院の患者さんの健康サポートのために、正しい食事の知識を伝える仕事です。大半の病院では、給食管理業務を給食会社に委託しています。
しかし、給食管理にノータッチな場合は少なく、給食委託会社のスタッフへの指導や食事のチェック・献立作成は直営病院側が行うなど、業務範囲は契約によりさまざまです。
<病院のおもな業務内容>
給食管理 | 臨床部門 |
献立作成(一般食・治療食) 発注・調理・食札作成・行事食準備 発注業者や加工食品などの選定 食事アンケートの実施 帳票類作成・給食委員会の運営 給食会議開催 など |
栄養管理計画書の作成 栄養指導(外来、入院) NST委員会や回診 生活習慣病教室の開催 摂食嚥下機能評価 など |
私は、非常勤にて直営病院での勤務経験があります。医師や多職種の方たちと回診したり、患者様が病気に苦しむ姿を見て、食事が健康に与える影響の大きさを肌で感じました。色んな経験をされている人ほど、患者様に寄り添ったアドバイスができると思います、例えば、ダイエットでの食事制限・ご自身や家族の病気・食事介助などの経験は武器になるはずです。
5.いろんな現場を経験したい方におすすめな「給食委託会社」
・献立作成
・発注(食材・消耗品)
・食品の受け入れ・収納
・調理補助(食材下処理・調理・盛付け)
・配膳
・食器洗浄
・シフトの作成・管理
・帳簿の作成
・棚卸し
・会議(勤務施設の給食会議・委託会社のチーフ会議)
・清掃
私は委託会社で10年ほど勤めていました。人手不足の傾向があるので、就職のハードルが低く、一緒に働く調理スタッフは、パートの主婦の方や飲食店から転職してきた調理師の方が多かったです。20代のうちは年上のスタッフさんに指導する業務が多いので、人間関係に苦しむこともあります。委託会社のいいところは、転職せずにほかの事業所に異動できることです。病院や介護施設・障害福祉施設などさまざまな職場を経験しましたよ(^^)/
6.子どもの食に携わりたい方におすすめな「保育・児童施設」
子どもの食に携わりたい方は、保育園や小学校・中学校で働くのがおすすめです。
保育施設(保育園)
保育園では、0歳から6歳の給食づくりに携わります。離乳食やアレルギーの対応・子どもが安心安全に食べられる給食管理が必要です。
・献立作成
・発注
・調理(離乳食・アレルギー食・おやつ・幼児食・職員食)
・調乳
・洗浄・清掃
・調理員への調理や衛生指導
・食育活動
・保育業務 など
私は、保育園で働いていた経験もありますが、子どもたちの声や歌声が聞こえたり、調理室に遊びにきてくれたりと、明るい職場でした。しかし、人件費削減のために一保育スタッフとして組み入れられることがあったのは戸惑いました。保育も業務内容に組み入れるならば、それなりの研修などがないと不安でしたね(>_<)
児童施設(小学校・中学校)
学校で働く場合は、「栄養士(学校栄養職員)」と「栄養教諭」として働く2つの道があります。学校栄養職員の場合は、給食管理がおもな業務内容です。一方で、栄養教諭制度は平成17年4月に開始され、栄養教諭になるには栄養士・管理栄養士免許に加えて栄養教諭免許が必要になります。
・食に関する個別指導(子どもや保護者)
・食育や食事計画の作成
・献立作成
・調理員への調理や衛生指導
・食育の授業 など
私は、栄養教諭としての勤務経験はありませんが、栄養教諭二種免許を取得しています。1週間の小学校実習で3年生のクラスを担当して授業をしました。素直な反応を見せてくれる子どもたちに救われる場面が多かったです。食育だけでなく、給食調理員への指導や食事チェックなどもあり激務でしたが、やりがいのある仕事だと思います。
7.高待遇を目指すなら「大手企業(食品メーカー)」
食品メーカーでは、新商品の開発に携わったり、お客様からの意見やクレームの対応などを行います。食への興味・探求心がある方や味覚や嗅覚が鋭い方は、業務を行う際に役立つでしょう。
・新商品やリニューアル商品の企画
・商品開発
・品質管理
・お客様の対応(カスタマーサービス)
・営業・広報
「管理栄養士の職場13種類を徹底解説!年収や選び方を知ってピッタリな環境で働こう」
管理栄養士の転職は意外と簡単
管理栄養士は、職場を選ばなければ転職しやすい職業の1つです。厚生労働省が発表した管理栄養士の有効求人倍率は2.05倍。
これは、「1人の管理栄養士(求職者)に対して、2.05件の求人がある」という指標になります。下記に示した他業種との比較をみると、明らかに転職しやすい状態です。
<管理栄養士と多職種の有効求人倍率>
職業 | 有効求人倍率 |
一般事務従事者 | 0.37 |
営業・販売事務従事者 | 1.09 |
情報処理・通信技術者 | 1.56 |
その他の保健医療従事者(管理栄養士含む) | 2.05 |
参照:「一般職業紹介状況(令和5年分および令和5年12月分)」/厚生労働省
管理栄養士の転職の実態
上記で「管理栄養士の転職は比較的難しくない」とお伝えしましたが、実際は職場によって転職の難易度が大きく変わります。比較的転職しやすい職場と、転職しにくい職場の特徴を紹介します。
「給食管理業務がメインの職場」は転職しやすい
給食の調理や献立作成といった給食管理業務をおもに行う職場は、欠員の場合が多く転職しやすい傾向があります。
365日3度の食事の提供を行う給食施設の場合は、世間が休んでいるお正月やゴールデンウィークも関係なく仕事があります。当然ながら早番や遅番もあるので、プライベートとの両立がとりにくいことが離職率を高める一因です。
<実際のX(旧twitter)の投稿>
ちなみに私の大学の同級生で
今委託栄養士働いてる人1人もいない。
ってことを考えると
そんな人手不足でよく会社成り立つよな…。
ほとんど新卒じゃないの?
— 管理栄養士 稜(りょう) (@ositakunaru) April 4, 2024
私も以前、委託会社に10年ほど勤めていましたが、常時欠員状態でした。面接に来た管理栄養士はほとんど受け入れていた実情を知っているので、委託への転職のハードルは低いと感じています。
「栄養管理業務がメインの職場」は転職しにくい
栄養指導や健康食品の商品開発など栄養管理に役立つ業務内容がメインの職場は、転職のハードルが高い傾向があります。
栄養管理業務がメインの職場では、1つの会社に配属される管理栄養士が1人や2人のケースが大半なので、多くの人員を必要としていません。また、日勤の勤務帯で土日祝休みの職場が多く、一度入職できた管理栄養士は、離職しにくいようです。
ちなみに給食管理を委託会社に任せている直営病院も、日勤帯・土日祝休みに近い勤務条件が多いので、離職しにくい傾向があります。
年収が比較的高い公務員や大手企業は、人気があり転職の競争率が高いです。
管理栄養士が転職したくなる要因
1.仕事内容がキツイ
2.スキルアップが見込めない
3.人間関係が難しい
4.仕事量に対して給料が安い
5.プライベートや家庭との両立が難しい
管理栄養士の転職先(求人)を探すには?
管理栄養士の資格を活かして、自分に合う転職先を探す方法は、おもに下記の5つがあります。
①ハローワーク(公共職業安定所)
②インディード
③自治体のWEBサイト
④企業の採用ページ
⑤転職エージェント
方法1:ハローワーク(公共職業安定所)
ハローワークで求人を探す手順をお伝えします。
①求職申込みをする
最寄のハローワークに行き、求職申込書に必要事項を記入します。
②ハローワークカードを受け取る
求職申込みが受理されたら、ハローワークカードが渡されます。相談や求人紹介の際に必要なので、ハローワークを訪れる時は必ず持参しましょう。
③求人を探す
ハローワークでは、地元企業や全国の求人を探せます。職員に相談しながら探したり、ハローワークに設置されたパソコンで検索もできます。
④紹介を受ける
応募したい求人が決まったら窓口の職員に伝えます。職員が会社に連絡をとった上で「紹介状」を渡してくれるので、面接の際に持参しましょう。
④面接・採用
当日は応募書類と紹介状を持参し指定された会場で面接を受けます。
私は、1度目の転職の際にハローワークで転職先を探しました。求職申込みは、ハローワークまで行き済ませましたが、求人探しは区役所の一角に設置されていた地域職業相談室を利用しました。区民に限らず誰でも利用可能です。ハローワークスタッフによる無料職業紹介・相談ができます。
お住いのハローワークはこちらから検索できます。
方法2:インディード(indeed)
「仕事探しはインディ~ド♪」のCMでお馴染みの求人サイトです。
①アカウントを無料で作成し、履歴書をアップロードする
②検索バーに勤務地を入力して求人を探す
また、条件に合わせた検索結果の絞り込みやジョブアラートを設定して新着求人の通知を受け取れます。クチコミや企業文化についても掲載されているので、内情リサーチも可能です。
方法3:自治体のWEBサイト
公務員にチャレンジしたいときは、地方自治体のWEBサイトに管理栄養士の求人が掲載されている場合があります。また、お住いの広報誌の求人欄に掲載されているケースもあるので、チェックしておくとよいでしょう。
方法4:企業の採用ページ
地元の中小企業や大手の企業が気になる場合は、直接ホームページを見てみましょう。採用情報のなかに管理栄養士の募集がある場合があります。
方法5:転職サイト・転職エージェント
転職活動の成功率を圧倒的にアップしてくれるのが転職サイトや転職エージェントです。栄養士・管理栄養士向けの転職サイトは、登録するとサイト内でしか見られない求人が閲覧でき、直接応募できる場合もあります。
ほとんどの転職サイトは、転職エージェントが利用でき、一人ひとりに担当キャリアアドバイザーがついて無料で転職活動をサポートしてくれるんです。
・あなたの希望に近い求人を厳選して紹介
・面接の指導
・履歴書と職務経歴書の添削
・勤務条件の交渉 など
まとめ
近年、健康志向の高まりにより管理栄養士の活躍する場は多くなっています。あなたのスキルや経験を活かして社会貢献できる職場、やりがいを感じられる職場がきっとあるはずです。
しかし、実際に就職してみないと自分に合うかどうかはわかりません。人生は一度きりなので、まずは小さな一歩で転職サイトに登録したり、気になる求人に応募だけでもしてみてはいかがでしょうか?
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